俺がwebラジオのMCなわけがない












「ほいさ!じゃあさっそく、記念すべき
第一通目のメールを読もうかな。」




加奈が机の上の紙を手に取る。




「ではでは!え~
『ドモホルン〇ンクルぶちまけ隊』さんか
ら貰ったよ。ありがとう☆」




「なんだその隊!?」




「『加奈姉!悠兄!こんにちは!』」




「こんn・・こえラブっ!」




「お、そーゆー挨拶でいきますか!」




「うん!よく声優さんのラジオで
よくあるよね。そのラジオオリジナル
の挨拶とか」




「よし、そういうのもどんどん
取り入れていこう!」




「ついでにギャラも・・」




「どんだけ金ほしいんだ!!早く読め!」




「は~い『アニメだけではなく、ラジオまで
やってもらえるとは・・!原作からファン
なのでうれしいです!!今、自分は受験生
なのでこのラジオで息抜きでもしようと
思います』」




「あ~・・もう受験シーズンか~・・
3年生は大変だなぁ。
この、『ドモホル〇ンクルぶちまけ隊』
さんは中学生かな?高校生かな?」





加奈が小首をかしげる。





「ん~・・この文章じゃなんとも言えない
けど・・無理せず栄養取って頑張って
もらいたいね!」




「私たちも来年は受験だね~・・・」




そう、僕たちは今高校2年生。
来年には地獄が待っているのだ。





「高校受験でさえ
ヤバかったからな・・・」





「一夜漬けして、顔がミイラみたいに
なってた悠馬は見てて飽きなかったよ」




「そんな顔してたか?」




「うん、後でネットにアップ
しといてあげる」




「やめんかい!!!!!」




「さてさて・・実はこのメール、
まだ続きがあるんだよ」




「あら、んじゃあ読もうぜ」




なんで区切ったんだよ。




「おほん!『それにしても、
お二人はアニメ初出演だそうで!
おめでとうございます!しかも、
アニメではあんまり出番がない役なのに、
ラジオでは主演声優さんを差し置いてMC
の座についたとか!こんなこと前代未聞で
驚きです!そこで、なぜお二人がMCに
なったのかをぜひお聞きしたいです。
今後とも、お二人の活躍を応援
しています!ではでは☆』」