ライラックをあなたに…



女・27歳。

3つも年下の男の子相手に、今さらウブな女を演じたとしてもきっとすぐにバレる。

それに、勿論初めてな訳でも無く……。


まぁ、それほど経験が豊富な訳じゃないけど、了承したからには覚悟を決めなきゃね。


だからこそ、せめて清潔な身体で抱かれたい。

矛盾しているかもしれないけど、『女』としての私の最後の抵抗……なのかな?



私は羞恥を捨て、足元を覆う布団を剥ぎ、スッと立ち上がった。

しゃがみ込んでいる彼の目の前に、堂々と生脚を曝け出す格好の私は、彼の視線が気になった。


年齢の割には貧相な身体かもしれないが、唯一『脚』には自信がある。

侑弥さんが『寿々の脚は綺麗だね』と褒めてくれたから。



私は今にも口から心臓が飛び出しそうなほど緊張しながら、ゆっくり視線を下へ向けた。


すると、私の脚を下から上へ舐めるように見上げる彼。

フッと鼻で笑いながら、口元を片手で覆った。