ライラックをあなたに…



私は3軒目のケーキが絶品のカフェで、こっそりケーキをテイクアウトしていた。

先生方もご家族へのお土産という事でオリジナルケーキを購入していた。


やっぱり、クリスマスはケーキがなくちゃね?!



私は時間を潰すように街中を歩き、クリスマスプレゼントを物色し始めた。


前日、小池教授から『明日は会議があるので、17時過ぎにお願いします』と言われている。

なので、それまでの間、のんびりと教授へのプレゼント探しをする事に。


ショップが立ち並ぶ大通りに出ると、煌びやかなイルミネーションと軽かな音楽が溢れていた。

心躍るような飾りつけを眺めながら、一軒のショップに目が留まる。


そこはお洒落なネクタイがディスプレイされているネクタイ専門店。


「ここにしよう!」


私は教授へのプレゼントをネクタイにすると決め、ネクタイを求め店内へ。

クリスマスカラーのネクタイを始め、色鮮やかなネクタイが目に留まった。

けれど、さすがに教授には差し上げられない。

私は店内をぐるりと回り、一角のコーナーに陳列してあるネクタイに目が留まった。


濃紺にグレー地の織りが混ざり、落ち着きのある色合いが教授に似合うと思ったのだ。



そのネクタイをラッピングして貰い、ショップを後にした。


そして、数軒先のショップに飾られている商品に自然と視線が留まった。