ライラックをあなたに…



彼がいてくれたお陰で気付いた『自分の弱さ』

それを乗り越えない事にはダメになってしまう気がする。



「実家に帰って、両親とよく話し合おうと思うの」

「………それで?」

「あの人からお金は受取らないって意地を張って、両親にも正面から向き合おうとしなかったけど、それでは何も解決しないと思う」

「………」

「この前、母親からメールが届いたんだ」

「何て?」

「あの人のご両親から、慰謝料やその他諸々のお金が届いたって」

「………」

「私はそれを受取るつもりは無い。今もそれは変わらないんだけど……」

「………」

「母親が私の為に掛けておいてくれた『保険』と『預金』は使わせて貰おうかと思ってる」

「………」

「そのお金で、カフェスクールに通うつもり」

「カフェスクール?」

「うん。今のスクーリングが終わったら、そっちに切り替えて、最短で修得したい」

「………本気なんだね」

「うん。一颯くん見てて、私も頑張ろうって思ったの。私も一颯くんみたいに輝きたいから」

「はっ?………俺、輝いてる?」

「うん!燦々と輝いてるよ」

「ッ?!」



満面の笑みを浮かべ彼を見つめると、彼は照れたのか、顔を背けてしまった。

すると、