コンコン
「…若社長、朝御飯召し上がりますか?」


声をかけた後、扉の向こうで起き上がったような音が聞こえた。


扉が開いて出てきたのは、髪に軽く寝癖の付いた寝起きの若社長…不覚にも、ちょっと可愛さと色気を感じてしまった


「おはようございます」


「はよ…スゲー…まともな朝飯だ」


「料理ぐらいは出来ますので」


「荒木より上手いな」


「え?いつもは荒木さんが作ってるんですか?」


驚いて聞いたとき、ちょうどエレベーターのドアが開き、荒木さんが入ってきた。


「おはようござ…おや?…珍しい。若社長がお目覚めなんて」


「小野原に起こされたんだよ」


「何だかお二人、新婚夫婦みたいですね」


「荒木さん、冗談でも止めてください」


そんな会話をしつつ、三人で朝御飯を食べた