桜子に―――――――。
桜子に伝えて下さい。
『あの丘に来て』
と。
それだけ言えば桜子に通じるでしょう。
きっと桜子は大層な歳でしょうから、
桃花さんもついていってあげてくださいね。
さて、長くなってしまいましたね。
この手紙が届く頃には、
私は、もう戦地に向かっているでしょう。
だからもう桃花さんと文通することもできません。
これで最後です。
―――――――不思議ですね、
桃花さんが、
自分の曾孫なんて。
でも桃花さんとこうして文通することで
私は少し未来を変えることができた。
ありがとう。
ありがとう桃花さん。
どうかお元気で。
賢一
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