近くの路地からまた男の声が…。


え…!?この声…！

｢ねぇ、やっぱりあなた…！｣

うちが立ち去ろうとした目の前の男の腕を掴むと、

｢…｣

｢あっ、いたユウ！探したぞ！早く来ーい？ヒロも待ってるから｣

ちょうどさっき聞こえてきた声の男がひょこっと出てきた。


ヒロ…!?

やっぱりこいつら………


すると男はつかんでいたうちの手をするりと離し、

少し微笑み、


｢…また会えるよ、絶対。｣


とささやき、もう1人の男の方へ歩いた。


そしてそのもう1人の男もフードの下からニコッと笑ったかと思うと、

｢会いにおいで？｣

と言い手を振って、路地の角を曲がって男と居なくなった。





｢…なんなの、一体…。｣