『じゃあ、次は…クラス目標を決めます。なにかいいクラス目標がある人?』
ある男子生徒1人が手をあげました。相楽っていうやつと委員長がEnjoyするっていうのは、どう?
ふざけた目標を提案してきました。その目標に賛成という声がたくさんあがってきました。
もちろん?渚は、怒っています。
顔が違うかたちで赤くなっています。
でも渚の隣にいる相楽は、はずかしがっていません。むしろ、すこし笑顔です。
Enjoy!Enjoy!というコールが聞こえます。これは、クラスの1部だけがやっているのではなく、クラスのほぼ全員がやっていました。
『ちょっと!今は、クラス目標を決める時間でしょ?!』
私は、教室いっぱいに聞こえる声でいいました。でも、コールはやみません。
その時、渚が教室からとびだしてしまいました。教室は、ブーイングの嵐です。私は、まわりをみわたしました。誰も渚をおいかけようとは、しません。
みんなは、黒板をじっとみています。いえっ…相楽をみているのです。相楽に渚をおいかけさそうとしているのでしょうか。私は、いくべきなのでしょうか。迷っている暇などありません。
私は、渚をおいかけます。
教室の扉をあけようとした時でしょうか?
『高校生にもなって、空気よめねぇやつっていんだな。』
というこえが聞こえたような気がしました。でも無視です。誰も友達のいなかった私に声をかけてくれた渚。私は、とても助かりましたよ。


