「昨日、初めて亮太の
家に行ったんだけどね?」


ちょっと照れながら言う美夏。


…美夏も恥ずかしいのかな。


「うん」


「亮太の部屋のベットで2人で
座って、いろいろ話をしてたら
突然、キスしていい?って聞かれて…」


「うんって言ったんだ?」


私がそう聞くと、美夏は
顔を真っ赤にして「そう」
と小さくつぶやいた。


「よかったね!」


美夏、すごく嬉しそうな
顔してる。


「うん!」


可愛い笑顔…。


私も嬉しいよ!


「で?梨衣奈はどうなの?」


私も一緒に喜んでいると、
美夏は真っ赤な顔から一変して、
目を細め、鋭い顔をして
私に聞いてきた。


「…えっ、何が?」


ほんとは何のことか
分かってるけど、
分からないふりをする。


「だから!キスとかしたの?」


…直球だな……


「………」


「なんで無言なの?
まだしてないんだ?」


…そのとおり。


恥ずかしくて、キスなんて
する勇気はない…。