「はぃ」


私は、今までのどんな言葉よりも嬉しかった。長谷部くんと一緒にいれるだけで幸せだった。


夏の日差しが熱い季節、私に、はじめての彼氏ができた。


「あとさ、お願いがあるんだけど」


長谷部くんが言う。


「前から思ってたんだけど、俺のこと爽って読んで?」


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「爽////」

「麻瑠」

「爽」

「麻瑠」

私たちは、愛を確かめ合うかのように、互いの名前を呼び合った。