Milkyway-運命boy-




…その日は学校を休んだ。





未だにわかってはいなかった。


あの人物が誰だったのか、一体何の為に私を助けたのか。






だが、私の手元には、かなり高級そうなファーのコートだけが残されている。



そのコートに染み付いている、あの日嗅いだ匂いが、なぜだかとても愛おしい。





…あの人物なら、私の傍にいてくれるかもしれない、そう思ったからなのだろうか。



唯一の理解者になってくれるかも知れない、そう思ったからなのだろうか。







そんなことを考えていた時、私はいつもの様に、家に鳴り響く罵声に肩をひそめた。




「佐奈!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



出て来い、ゴルァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」