さっさとローブを脱いで紙ショーツ一枚の姿になった美梨は、施術用のベッドにうつ伏せに寝た。

エステティシャンに胸など見られても
平気だった。


「わき腹とかくすぐったいから、あんまりやらないで。
あと、喋りかけないで」


美梨は寝るつもりだった。


イランイランの香りのするローションがたっぷりと背中に塗られ、エステマッサージが始まると、美梨は
(これは…いい)と思った。


エステにはよく行く美梨がそう思うのだから、そのエステティシャンの腕は確かだ。


彼女の細く滑らかな指が絶妙な力加減で、スルスルと滑るように美梨の肌と体をほぐしていく。


手のひらと手首の付け根まで使い、背中、腰、脚のポイント、ポイントを上手く押すようにマッサージしていく。


美梨が今まで気付かなかった至極のスポットを、彼女は的確に捉える。

思いがけず、歓喜の声が口から漏れてしまいそうになるのを、堪えなければならないほどに。



……極上の指だ…

この子は、指が良いんだ…


美梨は思った。