-沖田said-
屯所へ戻ると、屯所の前に見覚えのある女の人が立ていた。
「お梅さん?」
そう声をかけると、その女の人はこちらへ振り向いた。
「あ、沖田さん」
「こんにちは」
「こんにちは。あ、あの」
「はい」
「芹沢さんはいますか?」
「芹沢さん?今、新人隊士を連れて今日の街を歩き回ってますよ」
「そうですか。いつごろ帰ってくるかわかりやすか?」
「んー?聞いていないな。たぶん、夕方頃には帰ってくると思いますよ」
「そうですか」
「帰ってきたら芹沢さんに伝えましょうか?お梅さんが来ましたって」
「それはおおきに」
「いえ」
「では、うちはこれで」
「はい、では」
お梅さんはお辞儀をして帰っていった。


