・朝 ぼーっと廊下を歩いていると、 角を曲がってこっちに芹沢と誰かが歩いてきた。 「あ、おはようございます・・」 「うむ」 「っふ」 と横を通りすがり、 「お主、ちと体の重心がぶれていたぞ」 「えっ・・・。まさか見ていたのか?」 と歩くのを止め、右足を後ろに下げ、芹沢のほうを見た。 「ふ・・・」 「先生・・・」 「行くぞ、新見」 「は、はいい」 と二人は歩き出した。 私はその場に突っ立たままだった。 ていうか、隣の奴、新見錦だったんだ。