-真紘said-
私は寝る準備を終え、部屋を出た。
廊下に立って空を見た。
「きれー・・」
空には自分の時代じゃ見れなかったたくさんの星がきれいに見れた。
月もきれいに見れた。
こんなきれいな空を見るのは夏の北海道のとき以来だ。
自分の年じゃこんなきれいな空は見れなかった。
夜にはいろんな家族の部屋の明かりや街灯がついていたりして、
田舎や山じゃなきゃ見れなかった。
私はこれからどうなるんだろう。
ふとそんなことを思った。
「・・・私にどうしろっていうの?」
「・・・私が死んで悲しむ人なんているの?」
もちろん何の返答もない。
ただ、強い風が通り過ぎるだけだった。
その答えをかき消すように。
「ねぇ、あなたは誰かのために自分の命を捨てるとこはできる?」
「・・・・」
「・・・隠れてないで、出ておいでよ」
私は誰もいないはずの・・いや隠れている奴に言った。


