永倉の話によると、
その昼、芹沢らと沖田、永倉で昼食を食べた。
芹沢は永倉と同じ流派という話で機嫌がよく、永倉を気に入ったらしい。
そのあと、沖田さんと話したらしいんだけど、
「沖田、お前は人を斬ったことがあるか?」
と聞いたらしい。
「・・・いえ、ないです」
「そうか。そういう目をしている。永倉を見てみろ。人を斬った眼をしている。
・・・俺は人を斬ったことのない奴の目・・・お前が嫌いだ」
だといい、昼食に出ていた沖田の豆腐を片手で握りつぶしたらしい。
それでも沖田は、芹沢と話していた顔と変わらずに芹沢を見たままだった
永倉がすべて話し終えると、
土「そうか。それで総司の奴、その時聞いたら妙にはぐらかしていたんだな」
「お前が気にしていたことは、これが原因だったんだな」
と斎藤が私を見ていった。
「はぁまぁ」
そういうことか。それで夕食をにらんでいたのか。
「今日は何事もなくてよかった」
「ていうか、あなたが、沖田さんを連れ出したんだろ」
「まぁ、そうだな。総司は本当にすまねえ」
ぱっつんは本当に申し訳なさそうな顔をしていた。


