「部屋、ここです」
と言いながら沖田さんが、障子を開ける。
「・・・布団、乱したままでしたね」
「そうでしたね。じゃあ、一緒に片付けましょう」
と言って、布団を畳みに行った。
畳み終わりと沖田さんが、
「あ、あそこの端に置きましょう」
と言いながら、私たちは布団を持って端に置いた。
すると沖田が
「まぁ、しばらくは、ここは使わないでしょう。土方さんの世話で・・・」
「そうだな」
「あ、土方さんになんかされたら、私の所来ていいですからね」
なんてにこりとしながら、優しく接してくれる沖田さん。
けど・・・
「・・・遠慮しとく」
「なんでですか」
「人に頼りたくない」
「え?」
「自分のことは自分で解決しないと・・・」
「そうですか・・・・。じゃ、みんなの所行きますか」
「え?みんなのところ?」
「はい」
「・・・・ごめん。行けない」
「え?」
「今は一人でいたい」
「・・・」
「わがままなことは自分が一番わかっているから・・・」
「わかりました。では、私は行きます」
とにっこりと答え、障子を閉め行ってしまった。


