カケちゃんは一人で洋服を手にとっては戻して…の作業を繰り返してる。



なんだか変な感じだな…。



あの人気者のカケちゃんが、いまは私のためだけに洋服を選んでくれてる…なんて。



けど、結構うれしかったりする。




あの日、凛と光波にカケちゃんと二人で洋服選んでくるってことを言ったら、すごく驚かれたけど。




たしかに、男の子と二人で寄り道するなんてよく考えると初めてのような…。




いや、でも光波とは一緒にアイス食べに行ったよね。




あの日はたしか、凛が委員会で遅くなるって言ってたから…



「ヒロチ〜、なにボーっとしてんの?」



「へ?」



気付けば目の前にカケちゃんの顔がどアップ。



私ったらいつの間に自分の世界入ってた?