【完】彼を振り向かせる方法





そのせいかな…。


なんだかちょっと、悲しく笑ってるように見えるの。



夕日にほのかに照らされたカケちゃんの柔らかく切ない笑顔は、

どこかそんな印象を受けた。



「恋愛ってさ、俺にはあんま向いてないんだと思う」



「…いや、カケちゃん女の子の扱い上手だし…彼女作ろうと思えばすぐできるでしょ?」



「うん。だけどそれが"形だけの彼女"、"形だけの恋愛"になっちゃうんだよ俺の場合」



そう言ったあとで無意味に持っていたシャーペンを机に置くカケちゃん。



私には…恋愛初心者の私からしたら、やっぱりカケちゃんは玄人って感じがするんだけどなぁ…。