けど、またヒロチーと接点が深くなっていくうちに
俺の予防線は薄れていった。
のめり込みたい気持ちがどうしても勝っていって、
気付いたらあの日……
ヒロチーが彼氏とデートに行ったあの日、電話をもらったあと俺は全力で走っていた。
たしか、男女6人くらいでボーリングに行ってて、
2ゲームも残っていたんだけど……走ってた。
けど彼女の顔を見た途端に、俺の役目を再認識したんだ。
俺は、彼女の相談相手。
ただのクラスメートの1人にすぎないんだって。
結局いい奴ぶってまたアドバイスとかしちゃってるし……とことんバカだよなぁ。
てゆーか、本気でそのときヒロチーの彼氏をぶん殴りたくなってさ。
気を紛らすの大変だったよ、ほんと。
結果的に……我慢できなくなって最後にキスしちゃった俺は、やっぱりまだガキだね。



