「肝試しのペアとかあれ……絶対なんか企んでたんだろ？」
攻めているわけではないけど、思わず身を乗り出してしまった。
「企みとかはないけど、別に」
「普通は、遠ざけようとすんじゃないの？
ヒロチーは彼氏持ちなわけだし。
"友達思いの光波くん"からしたら、俺みたいなやつは邪魔なんじゃないんすか？」
溜まっていた疑問を一気に言い放った俺。
そして、勢い余って嫌味のある言い方をしてしまったことに少し後悔した。
もっとまともな言い方あんだろうが……バカ。
「別に友達思いじゃないし」
「……ここでツンデレ発揮すんなよ」
「うっせぇ、つーかなんだよそれ」
光波は頬をほんのり赤く染めて、こちらを軽く睨みつけた。
ここに俺を呼んでる時点で、確実に友達思いだろ。
いや、もしかして……ラブ？
「なぁ、光波。お前がヒロチーのこと好きってことは……」
「ねーよバカ」
うん……ほんとに不機嫌そうだから、これ以上からかうのはやめておこう。
