だって……
握られた手をクイッと控えめに引っ張られて、
「『もう、可愛くてやばい。チューとかしたい、つか食べたい……』ってこと」
なんて、耳元で囁かれたんだから。
「○▲×◇◉⁉︎⁉︎」
な……なんか、違くない⁉︎
いまのほんとにカケちゃんの声⁉︎
な、なんだろ……低くて少しハスキーで艶っぽい、1人の男って感じの……。
「てことで、これ以上理性ぶち壊すなよ。了解?」
舌を噛みそうなほどあたふたしている私を横目に、
あっかんべーと舌だけペロッと出すカケちゃんは、
いつにも増して挑発的で意地悪に見える。
「りょ、了解……」
首を縦に動かすと彼はニッと歯をみせて笑い、また歩き出したんだ。



