「言ったじゃん、覚悟しときなって」
「あ……」
昨日の夜のことを思い出して、身体中が熱に支配される。
そういえばそんなこと……。
「もう隠す必要なんてないからね〜」
「そ、それにしても……!」
「なに?どうした?……もう、かなり響いちゃった?」
「く……っ、カケちゃんの意地悪ー!」
わざと頬を膨らませる表情を作って、彼を軽く睨みつけた。
それなのに、ずっとケラケラと笑ってる。
そのおかげで前を照らす光が小刻みに揺れた。
「わ、笑すぎだから!」
「はぁ?だってヒロチーそれ、逆効果なんだもん」
肩で口元を隠すようにして、今度はクスクスと笑うカケちゃん。
「逆効果?」
私が首を傾げると、彼はまたこっちに視線を向けた。
「そ。ヒロチーの睨んだ顔とか、レアだし。しかもかなりツボ」
「……ツボ?」
「ん?直接言わないとわかんねぇ?」
このあと私は、ここで首を傾げたことを後悔するんだ。



