そりゃあ、怖いけど……でも全然違う。
1人だったら確実に失神してたよ、私。
「あのね、カケちゃん」
「ん……?」
迷いなく、だけどゆっくりと私の歩幅に合わせて歩みを進めてくれる彼の横顔を、
チラッと盗み見て言った。
「私……カケちゃんがいて、よかった」
その瞬間、少し冷たい夏のそよ風が、私の頬を優しく撫でた。
恥ずかしいな……勢い任せで言っちゃったし。
カケちゃんが口を開いたのは、それから少し間を置いた後だった。
「俺も、ヒロチーがいてよかった。……つーかもう、このまま……ずっと2人きりでいい」
ザワッ……
カケちゃんの真剣な瞳を目にしたそのとき、
周りの葉が揺れる音と、私の鼓動が確かに重なった。
「クスッ……驚いてやんの」
私の動揺に気づいたのか、カケちゃんはこちらを見て少年みたいに笑った。



