【完】彼を振り向かせる方法





気づけばこんなにも、カケちゃんの表情ひとつひとつに翻弄されてる私がいた。



これは…………



「どうした?」


「あ、いや、大丈夫!行こうか……!」



あー……もうどうしちゃったの?私。


雑念、消えてよ。


いま割と緊急事態なのに……ほんと不謹慎だよ、バカ千紘。



自分に喝を入れて、カケちゃんと共に足を進めた。




ヒュンヒュン……

カサカサ……



まるで、歓迎するかのように音を鳴らす周りの木々たち。



考えてみると、最強に怖がりな私がこんな風にここを歩けてるなんて、

ちょっと……いやかなり不思議。



暗闇だし、変な音はするし、おまけに不気味だし……。



それなのに落ち着いていられるのはきっと、彼のおかげ。