『で……何があった?』



急に真剣な声に変わった彼に、心臓は小さく鼓動を加速させた。



「……あの、ね」


『ちょ、待って。俺そっち向かうから……いまどこいる?』


私のセリフを遮ったカケちゃんは、そんなことを言い出した。



「い、いいよっ!わざわざ来なくても……」


『いや行…『ねー翔?一人でコソコソなにやってんの?』



……ん?


カケちゃんの声…のすぐあとに聞こえてきたのは……知らない女の人の声。



『あーわりぃ、俺急用できたからもう帰るね』


『え〜嘘でしょ?まさか女?』


『……違う、けど…』


『ま、いいよ。残りの奴らにも言っとくからさ。じゃーね』



す、すごく、丸聞こえなんだけど……。


これってもしかして、カケちゃんもデート…してた?