「千紘。」 「はい?」 先輩が振り向いて私と視線を合わせる。 いきなりのことで心臓が飛び跳ねた。 だって先輩、ほんとにかっこよすぎるし…私服だって、シンプルなのにセンス抜群。 万人受けする格好。 「ここ入りたい」 そんな先輩がクイッと親指で指差したのは、 真後ろに見える書店だった。 「入りましょう!」 私は彼の元に駆け寄って、一緒にその中へ入って行った。