「ねえ、2人とも?最後って…?」 それぞれなぜか悲しい顔をしている両親に、私は恐る恐る聞いて見た。 そんな私を見て、父親はケーキを頬張りながら首を傾げている。 その隣で母親はハッとした表情になった。 「そうだわ!萌にまだ伝えてなかったわね!」 目を見開き、私の肩を掴んだ母親は、ただポカンと口を開けている私に向け、言葉を続けた。 「パパ、グアムに転勤になったのよ!」 は?グアム?何言ってんの? 母親が力強く言い放った言葉が、私の頭の中で何回もリピートしている。