もし。 目の前にいるこの人が、彼だったら。 私は目を閉じて彼からのキスを待つことが出来たんだろうか。 なんでだろう。 彼になら……って思ってしまうんだろう。 目の前のチャラ男だって負けないくらい のルックスなのに。 「……逃げねえの?」 ドキッ…… 目を細め、触れるか触れないかの距離を保ったままで彼は聞く。 明るいオレンジ色っぽい彼の髪が、微かに私の頬にあたり、心臓が跳ねた。