決して私に向けられることはない彼の瞳は、どこか冷たくて怖かった。 「………っ!」 彼の唇が私の唇に重なるまで後数センチ。 待って、こいつ本気だっ…! やっぱり表情を崩さない彼は私を焦らすかのようにゆっくりと、それでも着実に近づいてくる。 ファーストキスなのに。 こんな知らないやつにとられてたまるか。 悔しさが込み上げてくるが、恐怖で身動きが取れない。 そんな時、今朝出会った金髪の親切な彼の顔が頭に浮かんだ。