[仮]ヒロインは私⁉




「え、う、嘘っ……きゃっ⁉」

「ちょっ….…⁉」


"嘘ですよね"と、心から言いたかったのに、視界がぼやけて大きく床に倒れてしまった。




「いったぁ……」



衝撃で瞑ってしまった目を開くと、目の前には赤髪の男。

異様に近い距離にいる彼に、私が覆いかぶさっている状態。いわば"馬乗り"の状態だ。



目を細めて下から私を見上げる赤髪の男は、よく見たらとんでもないイケメンで。


目が大きく、スッと通った綺麗な鼻筋で、芸能人顔負けな美少年だ。




「大胆な子……」

そんな私たちを見つめているのはオレンジ髪のチャラ男。