[仮]ヒロインは私⁉



「……⁉」



やばっ…⁉⁉


足がフラつき倒れそうになる。


自分でどうにかそれを阻止しようとするが、抵抗も虚しく。


地面まであと50cm。



ふわっ……



「………?」




地面に体がつきそうになった瞬間、私はふわりと体制を持ち直していた。


後ろにはかたくも柔らかい、人の感触があって。



「……へ?」


思わず間抜けな声が零れる。


このままいけば間違えなく、硬いアスファルトの地面に思いっきり倒れるはずだったのに。