散った桜が一枚、私の頭にのる。 頭にのった桜は淡いピンクのハートの形をしていた。 私はその花びらを握りしめ、もう一度深く深呼吸する。 しゃがみ込んでても仕方ない。 とにかく今はこの高校に着かなきゃ。 足に力を込め、一気に立ち上がろうとした時だった。 グラッ…… 私の視界は大きく揺れる。