「次はどうしようかしら・・・」

街が寝静まったころ独りの少女が真っ暗闇の中いすに座り歪んだ笑みをうかべ呟く。

少女の名前は木梨佳織(きなしかおり)。
有名私立中学に通う中学三年生だ。容姿端麗、学業優秀、スポーツ万能、誰にでも優しく、その上人当たりもよく、来年度の次期生徒会長にまで選ばれている。
家も裕福で、父親は大手企業の社長、母親は有名デザイナー。
まさに、絵に描いたようなあこがれの存在。

だが、たった一つ。
たった一つだけ彼女には秘密がある・・・。それは友達も先生も家族も知らない・・・誰も知らない彼女だけの秘密・・・。