気まぐれ王子とサル女




なんて涼しい風なんだろう。

小鳥のさえずり、
車の音、
すべてがキレイな音に聞こえた。



まさか爽太と自転車に乗れるなんて
夢にも思ってなかっ...



「...てか、痛い!」



後ろに私が乗ってるのも気にせず
凸凹の場所を走っている。



「しかたねぇだろ。
乗せてあげてるんだから
そんくらい我慢しろよ。
何なら降りて走ってくか?
サルなら行けるだろ。」



「あー、ごめんなさい。
凸凹な道サイコーです。」



こんなところで降ろされたら
たまったもんじゃない。



人をサル扱いしやがって〜。



さっきまでのいい雰囲気を返せ!