気まぐれ王子とサル女




「買ってくれるよな?」



「はい」


爽太のその問いかけに
私は首を縦に降るしかなかった。




「じゃあ乗れ。
このままだと俺も遅刻する。」



「うん!」



私が自転車の後ろに乗ると



「落ちんじゃねぇぞ。
ちゃんと掴まっておけよ。」



一言いうと
爽太は思いっきり漕ぎ出した。



やっぱり爽太はなんだかんだ優しい。
私がピンチの時は
いつだって助けてくれる。



私は爽太にギュッとしがみつきた。



「爽太…」


「ん?」



爽太の耳元で小さくつぶやいた。


「大好きだよ。」



爽太に聞こえてたのか
耳が真っ赤になっていた。