陽葵は私の言いたいことが分かったのか


「あれはあの状況的に
ああ言うしか無かったんだよ。
七海が爽太のこと好きって知ってるのに
俺が七海を好きになるわけないじゃん!
七海は可愛い妹だよ(笑)」



私はポカーンとしてしまった。


「そ、そーいうことかっ!なーんだ。」


安心と同時に
陽葵が私のことを好きだと
思い込んでしまった自分が
とても恥ずかしかった。



「じゃあ、帰るか!」



そう言うと、陽葵は私の手を取り
私たちは何も話すことなく
無言のまま帰り道を歩いて行った。