それから月日は流れ桜が満開に
なった頃梨音は聖愛の通う
愛徳付属学園中等部に入学した
しかし聖愛とは同じクラスには
なれずクラスにも馴染めず
梨音はいじめに合っていたが
照彦にも聖愛にも言えずただ1人
絶えていた
そんなある日照彦が出張中に
耐え切れず学校を休んでしまった
ただ何もせずソファーに横になっていると
玄関のチャイムが鳴った
梨音は重い体を引きずりながら
玄関に行きドアを開けると
そこに居たのは担任の酒井先生だった
「・・・はい・・・」
「おうっ・・・休んで電話にも出ないで
どうしたんだ」
「・・・ここで話すのも何なんで
中へどうぞ・・・」
先生をリビングにとうしてコーヒーを出した
「どうぞ・・・」
「今まで1度も休まなかった渡部が休んだから
・・・何かあったのか・・・」
梨音は何も言わないでいた
「・・・渡部・・・言わないと先生わからないぞ・・・」
「・・・・・・先生・・・私・・・もう行けない・・・」
そう言うと梨音の目から耐え切れず涙が溢れ出てきた
「・・・ゆっくりで良い・・・」
「・・・私・・・もう・・・いっ・・・いじめに・・・
耐える自信ないです・・・」
「いつから」
「4月の終わり位から・・・」
「気づいてやれずすまん・・・渡部の気持ち考えたら
無理に来いとは言えないけど・・・先生に任せてくれ
・・・」
梨音は小さく頷いた
「じゃあまた来るから」
そう言って先生は帰っていった
