先生からのキスを阻止することが出来ず、されるがままにキスを受け入れるしかない私。




いつまで経ってもキスの時の息継ぎが解らない私にとって、今の先生は凶器でしかない。




叩いてもビクともしないし、声を出したくても口が塞がれていて出来ない。




キスへのドキドキとあいまって、そろそろ苦しくなってきた……。




「せん…っっせ、もうくる…んっっ!!」




私は先生以外の男の人を知らないけど、きっと先生はキスが上手いと思う。




私が口を開くタイミングを見逃さずに唇を重ねてくるし、不快に思ったことだって一度もない。




むしろ先生とのキスは心地がよくて……あぁどうしよう、頭がボーっとしてきた…。




「伊緒、もっと……。」




「え、せ……」




長いキスが終わったと思ったら、今度は首筋へと唇があてられキスをされる。




そして、それと同時に服の中に先生の手が入ってきて、私の素肌へと触れた。




時折耳にかかる先生の吐息が熱くて、顔だけじゃなくて耳まで火照っていく。




いや、むしろもう全身が火照っている気がする。




「伊緒……」




私をじっと見る先生の目に、思わず吸い込まれそうになる。




さっきまでの勢いが急に消え、ただ私をじっと見つめる先生。




少し息が上がって真剣な顔…あー、かっこいいなぁ




「伊緒、俺のこと殴れ。それか、今すぐどこかに逃げろ。」




……………はい?