………あれ、私いつの間に寝てたのかな。




いやいやいや、そんなことより、いつの間に先生は帰ってきたのだろうか。




あれ?この目の前にいるの先生だよね?




夢じゃないよね?




「おーい、伊緒さん?寝ぼけてるのか?」




「あ、や…いや、何か色々びっくりして…。」




うん、この声は先生だし、夢じゃないな。




ちょっと頭の中を整理しよう。




仕事を終えて、買い物行って、そんでもって晩御飯を作って、一休みと思ってソファーに座って…。




駄目だ、そこからの記憶がない。




ということは、私はそこから今まで寝てしまっていたということか。




それでもって息苦しさと共に目が覚めたと思ったら先生が目の前にいたと…。




頭の中の整理を大体終えて時計を見ると、時計の針は22時45分を指していた。





「…先生、今帰ってきたんですか?」




「ん?あぁ、そうだよ。今さっき帰ってきたところ。」




そっか、先生こんな遅くまで仕事してたんだ…。




「すみません、私いつの間にか寝てて…。先生の方が疲れてるはずなのに…。」




疲れている先生を温かい空間でお出迎えする予定だったのに、まさか自分が寝入ってしまうなんて何をやっているのだろう。




本来ならサプライズをする側だったのに、いつの間にか私が先生にされてるし…。





「伊緒、どっちが疲れてるとかそんなの比べられないだろ?別に寝てたことも気にしてない。むしろ、寝てる伊緒にいたずらできて俺は楽しかったよ。」