私は行き場を無くした手をちーちゃんへと向けた。 「あんたって…ホントバカね」 ため息交じりに私の手を握り返してくれるちーちゃん。 「うん…私もそう思う」 池田千尋、私の大好きな親友。 ちーちゃんは小さい時から一緒に育ってきて 何でも話せて、頼りになる私のお姉ちゃんみたいな存在。 「でも…」 チラッと隣りの無愛想君を見る。 私は彼が…荒城君がそんなに無愛想なだなんて思ってなかったりする。