どれほど説教を食らわされただろうか。

ポチはポチでなんだかんだ言ってもきちんと仕事してるし

ってあたりまえか。俺が違うだけか

「あ、蓮!依頼来てたの忘れてた」

神のあまりに突然の発言に俺はんあと変な声を出した。

「依頼って…この前きたばっかりじゃね?
 なんだよ次は。もう男女関係の人間ドロドロの奴はやらねえぞ」

「あーあれは例外だから。今度はいじめだね。」

いじめ?まためんどくさいことを。

呆れているというよりもめんどくさがっているとポチがこちらを見ているのに
気が付いた。

「この会社にもいじめがあるんですね。」

「まあね、ほとんどの会社があると思うよ」

「そのお仕事。私も手伝わせてください!」


あ゛?なんつったこいつ?

てかなんでわざわざめんどくさい仕事を自分から進んでやるんだ?

ああ、わかったぞ、まさか…

「給料アップのためか?」

「ちがいます!!!」

「蓮じゃあるまいしな。」

「悠介てめえはケンカ売ってんのか?」

「もお悠介は喧嘩売らない!そして蓮も買わない!。
 ていうか、ポチ、ホントにやるのこの仕事?」

ポチの方向を見ると深く頷いていた。

ポチはほぼ書類整理担当だ。
それ以外の人間関係は俺たち男子グループが解決するというか

男しかいないけど。

それを言ってもポチはやるの一点張り。

俺は溜息をついた。

「別に来てもいいけどあとで後悔すんなよ。」

俺は忠告して仕事に向かった。





「蓮、この部署だ。」

「会計部か。ありそうだな」

悠介の言葉はごもっともだ。会計部は肩は凝るし部長はムカつくし
細かい作業だし…言い出したらきりがないほど。

だれがいじめの中央だ?やられてるのはだれだ。

目を細め観察するが一向にそんな雰囲気はない。

一見普通にみえる部署。普通すぎるのには裏がある。

「神、拓海、お前等は部長に会って来い。俺とポチと悠介は観察する」

「りょーかい。拓海もいいよね」

「ああわかった。部長にあってくる」

二人と別行動になり俺たち三人組は待合室で観察をする。

怪しいところは別にないが…

「蓮さん怪しいところがなからこそよく見てくださいね」

なんで心よまれてんの?俺。

そんなポチのアドバイスでよくよく観察するだが

「こりっぽちもないじゃねえか!」

「きれるなよ蓮。粘り強くまてばいいぜ」

「日本語おかしいって」

「二人とも今仕事中なんですから静かに…ん?」

ポチが目を細めてみる方向を釣られてみる。
そこには周りをうかがう女子社員。
必要以上にきょろきょろと目を泳がせる。

「凜子?まさか」

「知り合いか?」

「はい、親友です。同居人でもあるんですけど」

「長年の勘で言わせてもらうが標的はあの子だろうな。
 部署内で一人を標的にして集団でリンチっつうことだろうな」