何が悪い。
そんな僕の、一体何が悪いんだよ──!
足元に落ちていたジュースの空き缶を、衝動的に力任せに蹴飛ばした。
一瞬だけ宙に跳ね上がったそれは、重力に支配されるがままに、カランコロンと冷たい音を立てて、堅い地面の上へと転がっていった──。
ああ、こんなときに何をしているんだ僕は……。
八つ当たりをした分、余計に虚しい気持ちは膨れ上がり、僕の小さな胸を容赦なく押し潰す。
きっと、いつかは破裂するんだろうな。
もやもやと霞む雲を眺めながら、漠然と思った。
人間は皆、感情を一時的に溜め込むことはできたとしても、その状態は決して長くは続かないのだ。
僕だって同じ。
いずれ、堪えきれず爆発するときがくるのだろう。
パンパンに膨らんだ風船に太い針を刺しこむように、それはそれは儚く、多分あっという間のことであって──。