私は校長先生の話なんて聞かずに、
 その黒い彼を見ていた。

 校長先生の話が
 よほどつまらなかったのか、
 彼のぐらぐらは止まった。 

「あ…寝ちゃったかな?」

 ボソッと呟くと、アヤが

「まだ見てたの?」
 と、言う。

 だって 飽きないんだもん。