「離せ!」 「あ、ごめん」 「ったく、てめぇは凶暴だな。 なんでこんな奴のために・・・」 「ごめん・・・」 レイノを怒らせてしまった。 そのことにまた彩華は落ち込んだ。 みるみる萎れていく彩華を見て レイノは咳払いをひとつすると 彩華の頭に手を置きぐしゃぐしゃと撫でた。 「別にそこまで怒ってねぇよ。」 「・・・ねぇ、 アーシャはなんでもういないの?」 彩華が尋ねるとレイノは バツの悪そうな顔をした。 どうやら答えにくいらしい。