「あ、えっと、谷川亮也です。 彩華さんとクラスメートで、えっと」 「ああ、同じ部活の方ね! わたしは彩華の母です。 いつも彩華から話は聞いてるわ。 お見舞いに来てくれたの?」 「あ、はい。あの、すいません、 何にも持ってきてなくて・・・」 「あら、いいのよ。気にしないで? よっぽど慌てて来てくれたのね。」 そう言って彩華の母は ふふふっと笑った。 その笑顔はどことなく彩華に似ていた。