そのニュースを聞くや否や 亮也は自分の部屋へ駆け戻り 適当に服を着ると玄関へ向かった。 「ちょっと、亮也どこへ行くの?」 「病院」 「病院って・・・もしかしてさっきのニュース」 「いってきます」 「待ちなさい!」 母の言葉を無視して出かけようとした 亮也の腕を母はつかんだ。 その手を振り払おうとする亮也の手に 母は紙を握らせた。 お札だった。