「あの…お見合いというものを断って良かったのですか?」


「いいんだ。愛していない人を俺は抱けないからな」


「抱けないから…」


「母上は俺の後継ぎが早く欲しいだけなんだよ」


顔を伏せるキルト。
辛そうで、悲しそう。


そんなキルトを見ていると、昔の私みたいで…





あれ?
…昔の、私?



「…っ!!」



「カレン!?」




私は、その場に倒れ込んだ。