貴方の為に流した血



「王子様!その娘に触れては…」


「大丈夫だ」


監査員の人にピシャリと言い放つその人。


「…ありがとうございました」


お礼を言って立ち去ろうとしたんだけれど。


まじまじと私の顔を見てくる。


「…あの、何か?」


「気に入った」


「はい?」


「なぁ、父さんに頼んで引き取ってもいーか?」


「シャロン様が良いとおっしゃればの話ですがね」



あの…
あなた様達は何の話をしているの?