オオカミとお姫様

「ひっ…///」

驚いた詩音がとっさに後ずさり。
背中に柵が当たって鈍い音が響いた。

「大丈夫?」

「だっ大丈夫です///」

離れた詩音に近づく。
そして、真っ赤になった頬に触れる。

「…ひっ!?」

「顔、真っ赤(笑)」

触れたことで余計に赤くしてしまったようだ。
そんなにかわいい顔で見つめないでよ。
髪の毛に触れただけで赤くなって…
俺に頬を触れられただけで真っ赤になって…
次は何をしたら赤くなるの?
もっと俺で意識させてしまいたくなる。
もっと…もっと…

「そんなに赤くなるようなことがあったの?」

「えっ!?あっ…///」

更に動揺する詩音。
これ以上は茹でダコになっちゃうな。
この辺でやめておこう。

「髪Σキーンコーンカーンコーン

チャイムでかき消されてしまった。
『髪の毛に触れて赤くなっちゃうなんてかわいいやつだな』って言おうと思ってたのに。
恥ずかしいのを抑えて言おうと思っていたのに、タイミング悪いな。

「玲央、今なんて…?」

聞きなおそうとする詩音。
恥ずかしくて2回も言えるかっ。

「まぁいいや。これで午後の授業全部終わりだよな?」

「あっはい」

「じゃあ行くか、サッカー」

「はいっ」

「…の前に荷物取りにいくか」

「そっそうですね…」

不安そうな表情に変わった。
さっきまで茹でダコみたいに赤くなってたのに。
授業サボったことが不安なのか?
そんなの俺が吹っ飛ばしてやるさ。